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ヴァイオリンの弓の毛替え、時期やタイミングはどのくらい?交換にかかる値段も解説します

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ヴァイオリンの弓の毛替え、時期やタイミングはどのくらい?交換にかかる値段も解説します

「ヴァイオリンの弓毛を何年も替えてない・・・」

そのような方も多いのではないのでしょうか。
弓の毛替えをしなくても弾くことはできるのでついつい先延ばしになりがちです。

でも、実は気づかないうちにどんどん弓が劣化して音の響きが悪くなっているんです。

とはいえ、毛替えをするタイミングって分かりづらいですよね。
そこでこの記事では、ヴァイオリンの弓の毛替えの時期やタイミングはどのくらいがいいのか詳しく解説します。

また、弓の毛の交換にかかる値段や毛の種類、特徴についてもお伝えします。
弓の毛替えは演奏に直接影響するので、ぜひ参考にしてください!

ヴァイオリンの弓は定期的に毛替えをするのがおすすめ!

ヴァイオリンの弓毛には、素材として馬のしっぽが使われています。
1本の弓に対して、だいたい160本から180本くらいの馬のしっぽの毛が使われているんです。

馬のしっぽはもちろん天然物なので、使えば使うほど劣化します。
もしあまり弾かずに使わなかったとしても、時間の経過とともに品質が悪くなっていきます。

ヴァイオリンの弦を弓でこすって音を出すので、弓はヴァイオリン本体に負けず劣らず重要なアイテム。
実はヴァイオリンの弓は、「魔法の杖」とも呼ばれるほど音色をきめる大事な存在なんですよ。

なので、定期的なメンテナンスが欠かせません。
弓の毛替えをするだけで弾きやすくなることもあるので、常にフレッシュな状態にしておきましょう。

毛替えのタイミングや時期はどのくらい?

ヴァイオリンの毛替えのベストなタイミングや時期はどのくらいでしょうか。
何年も変えていない方も多いのですが、理想的には半年から1年程度で弓の毛替えをした方がよいと言われています。

特に、次のような現象が出てきたら毛替えのタイミングだと思ってください。

  • 毛の根本が黒ずんできた
  • 弓毛の色が黄ばんできた
  • 毛がよく切れるようになってきた
  • 弓毛が伸び切っている

常にベストの状態で演奏をするためには半年に1度、たまに弾く程度であっても経年劣化するので1年に1回は弓毛の交換をしましょう。

参考までに、プロのヴァイオリニストの中には2〜3ヶ月ごとに弓毛の交換をしている方もいらっしゃいます。

ちなみに、毛替えの時期は湿度の高い梅雨に入る前に行うのが望ましいです。
理由は、湿気の多い少ないで毛が伸びたり縮んだりするからです。

ヴァイオリンの弓の毛替えはいくらかかる?

ヴァイオリンの弓の毛替えは、楽器店や楽器職人の工房にお願いすることになります。
仕上がりまでの日数や、金額なども気になりますよね。

実は、交換にかかる時間は1時間程度から数日とお店によってまちまちです。
なので、急いでいる場合は事前に所要時間をショップに確認しましょう。

弓毛にはいくつか種類があって、馬の産地や素材によって価格が決まります。
あちこちのお店で幅広く取り扱われている毛の種類と特徴、おおよその値段をまとめたので参考にしてみてください!

種類

特徴

値段

イタリア産 なめらかな絹のような高級馬毛で、耐久性にすぐれ音量感のある華やかな音色を出す 12,200円〜
国産 ハリのある強い音色を出し、伸びにくく長持ちするのが特徴 8,000円〜
カナダ産 サラサラでしなやかな毛が特徴で、繊細な演奏ができる 7,300円〜
シベリア産 柔らかくしなやかで音量より音色を重視、国産馬毛に近い素材 7,100円〜
モンゴル産(スペシャル) 厳選された最高級モンゴル毛で、音量感があり見た目も非常に美しい 8,900円〜
モンゴル産(デラックス) スタンダードより毛が長く、引っ掛かりと強めの喰いつきのバランスがよい 6,900円〜
モンゴル産(スタンダード) 定番の一般的な白毛で、いろいろな演奏シーンに対応 5,400円〜

なお上記はすべて馬の毛になりますが、この他に2,000円程度から購入できる安価なナイロン製の合成毛もあります。

ナイロン毛のメリットは、切れづらく耐久性がよくかつ安いのでコスパが非常に良いこと。

しかし、楽器店によっては安価なナイロン毛を扱っていないところも多々あります。

趣味でヴァイオリンを楽しんでいる方であっても、なるべく本物を使うようにしましょう。

行きつけの楽器工房を見つけてみよう

楽器店には大手のショップから小さな楽器工房までいろいろなお店があります。
その中でも、楽器職人さんと直接やりとりできる工房が断然オススメです。

もちろん大手楽器店も行きやすく手軽で悪くないのですが、担当になっている方の顔が見えないのがネックになります。

できれば楽器工房にお世話になって、自分の楽器の状態を知っておいてもらうことがベストです。
かかりつけ医のような行きつけになれば、いざという時に頼りになります。

職人さんにもよりますが、顔見知りになると楽器についての豆知識を教えてくれたりして勉強になりますよ。

まとめ

今回は、「ヴァイオリンの弓の毛替えはどのくらいのサイクルでやったほうがいいのか?」というテーマでお伝えしてきました。

ヴァイオリンの弓毛は、楽器の使用感や音色に影響を与えるとても重要なパーツです。
定期的な弓の毛替えは演奏の上達にも関係してきます。

ぜひ行きつけの楽器工房をつくって、定期的に大事な楽器をいたわってあげてくださいね!

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